深夜営業許可の図面書き方

※図面名は事務所ごとで異なります

 上記以外に①建物周辺地図（ゼンリン地図などで作成）②用途地域証明書（東京23区は不要）③使用承諾書（転貸借の場合に必要）④メニュー表⑤誓約書（一部警察署で必要）などが必要になります。

・営業所区分図

 飲食店内のエリアを区分した図面です。客室、調理場、その他で区分する場合が多いです。各区分線の色にも決まりがありますので適当な配色をしてしまうと警察署でやり直しになる可能性が高いです。

・営業所求積図(内法)

 和虎行政書士事務所ではよりわかりやすいように客室以外の調理場、その他（通路・トイレ・更衣室・倉庫室）の内法面積を計測して、参照資料求積計算表に計算式記載、図面区分ごとの長さを記載した資料を作成しています。

・営業所全体求積図(壁芯)

 営業所全体（お店全体）の面積を出した図面です。台形など特殊な形をしていなければ比較的計測しやすいです。ただ階段、屋外エントランスなど除外面積がある場合は必ず引き算を行い正確な面積を出す必要があります。壁心は壁の真ん中から壁の真ん中までの距離で計測するため、内法と違い壁表面から壁表面の計測でないことに注意しましょう。

・照明音響設備配置図

 営業所内の照明ワット数、照明種類、個数、配置をまとめた図面を作成します。ブラックライト、間接照明、スピーカー、モニター、カラオケも必ず記載します。この図面作成時に照度計で基準以上の明るさがあるかも併せて確認します。もし明るさが足りない場合は照明設備を増設する又は設備変更も検討して下さい。

・内装設備配置図

 簡単に言えばお店レイアウトです。ソファー、テーブル、カウンター、間仕切り、ボトル棚がどの位置に何個あるかを記載します。さらに客室に100㎝以上の設備がないことを資料からわかるようにしなければいけません。各ソファー等の設備高さ、横幅の記載も併せて作成します。絶対にしてはいけないことが、100㎝以上の設備があるにも関わらず虚偽の図面を書くことです。虚偽の届出をしても後日警察官が立ち入り調査が来た時に指摘されてバレてしまいます。必ず正しい内容で届出をしましょう。

 よく図面作成のみをご依頼希望される方が多いですが、深夜営業許可は図面以外に地図や疎明資料が必要になる場合があります。図面が仮に問題なけても他の必要書類に問題があり、やり直しになるケースは大いに想定できます。また図面に関して質問された際に適切な回答ができないと警察官から不審に思われてしまう可能性もあります。
 例えば、届出書に記載した内容と図面に記載した内容が誤っていた場合、どちらが正しい情報か質問されます。「いやいや普通に答えればいいでしょ」と思われますが、質問者は警察官です。警察署に馴染みがない方が次から次へと質問されたら何も悪いことがなくてもあたふたして警察官から怪しまれてしまうなんてこともあるでしょう。怪しまれても最終的に正しい回答ができ正しい届出ができれば受理はされますが、想定外の出来事があるのが警察署の許認可です。
 図面作成サービスもとても便利なサービスです。日頃から書類を扱う事務になれている方には最適プランです。ただ私個人の意見ですが、時間を大切にする経営者様、家賃が高額で日割り家賃を無駄にしたくない経営者様には強くフルサポートで対応している深夜営業許可専門行政書士に依頼することをお勧めします。

 CADソフトを用意して実際に作成します。縮尺を合わせて、誤差がでないように正確に書きましょう。こちらもバレないから適当に縮尺合わせたことになんて考えてはだめです。生活安全課の許認可担当官は警察官の中でも風俗営業許可に精通しているプロなので、小さな誤差でも指摘されてしまいます。もちろん誤っていれば受理はされません。仮に窓口で受理されても、その後に本部に書類を送り再チェックが入るので誤った図面だと後日やり直しさせられてしまいます。図面作成は横着せずに正確に作成するようにしましょう。

 深夜酒類提供飲食店営業開始届は図面が完成すれば簡単だというイメージがあるようですが、図面以外もかなり細かく決められた書き方があります。例えば「遊戯」ですが遊戯とはどこまでが遊戯かご存知でしょうか。多くの方がきっとわからないと思います。ネットに上がっているテンプレート通りに記載すれば問題解決するか、答えはしない可能性が高いです。
 何故ならお店のコンセプトは違うから、同じ内容になる箇所が少ないからです。遊戯は深夜0時までと決まっていますが、カラオケも遊戯に入るケースがあります。遊戯の定義を知らないで届出書類を作成したら警察署窓口で指摘されて修正になる可能性は高いです。ちなみに埼玉県はとても細かくチェックが入ります。飲食物の提供方法を記載する箇所がありますが「誰が・何を・どのよう」提供するか正確に書かないと指摘されます。そして修正箇所が多いと後日に出直して下さいと言われてしまいます。
 図面作成が仮に完璧にできてもそれ以外の資料でも簡単そうにみえて難しいことも事前に知っておくことも大切です。

※警察署ごとに必要ない場合があります
 お店がある建物に入っている店舗又はオフィス名を記載します。フロア図はお店が入る階の全体図面です。例えば同じフロアにスナックAというお店と美容院BがあるとすればスナックAと美容院Bの配置も含めた図面を作成します。フロア図の横に方角マークを入れることも忘れずにしましょう。

 答えは同じです。深夜酒類提供飲食店営業開始届（警察署ホームページには深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書と記載されてます）は名前が長いためか略して呼ばれることが多いです。営業が二つ並んでいますが誤りではないです。
ちなみに「深酒」も人によって呼び方が違います。フカザケと呼ぶ方もいれば、シンサケと呼ぶ方もいます。神奈川県川崎市など神奈川県一部地域ではシンサケと呼ばれている方が多いイメージです。東京都はフカザケが多いイメージです。
初めて深夜営業許可を出そうとお考えの方は困惑すると思いますが、上記は全て同じ届出をさしていますので豆知識として知っとくのも有りです。